秦皇島の海岸線は、潮の満ち引きによって表情を変える。干潮になると砂州や岩棚が現れ、地元の家族連れがバケツや小さな道具を持って、貝や食用の海の生き物を採りに出かける。中国語ではこれを「赶海(ガンハイ)」といい、直訳すると「海を追う」という意味になる。目的は大量に採ることではない。海岸を読み、潮の動きを眺め、生き物ごとのすみかを学ぶ、ゆっくりと体を動かしながらの体験なのだ。
すべては潮に左右される。新月と満月の前後の大潮では、水が普段より遠くまで、そして速く引く。地元では旧暦の2日と16日が目安とされ、それぞれ前後2日ずつが狙い目だとされる。旧暦1日と15日は大潮という言い習わしも、同じ傾向を指している。ただし、これはあくまで目安であり、予定表のように扱わないこと。潮位は場所や天候によって変わるため、出発前に地元の公式潮位表と海上予報を確認し、立入りや制限の有無については関係当局に確認する。
天候も重要だ。急な天候の変化や曇り空が好まれることも多く、地元の経験では、風力4~5の北西風が吹いたあとに南寄りへ変わる状況が挙げられる。こうした条件では干潟がより広く現れることがある一方、風やしぶき、滑りやすい地面も伴う。不安定そうなら別の日を選ぼう。
どこへ行くか
秦皇島周辺では、地元で貝などを採る人々がいくつかの海岸を利用している。東山海水浴場付近、老虎石(Tiger Rock)公園周辺、鴿子窩公園付近、北戴河海浜コンサートホール近くなどだ。これらは具体的なポイントではなく、広いエリアの目安である。海岸への立入りは季節や地元の管理によって変わるため、公共の道から外れず、掲示された立入禁止に従い、私有地や作業区域は避ける。
生き物によってすむ場所は異なる。アサリやマテガイは汀線近くの砂泥に潜る。カニは岩の隙間に隠れる。カキは岩の側面に固着する。タコは通常釣りで採るが、小さなものは潮だまりで見つかることもあり、ヒトデは浅い砂底や岩の上に現れることがある。これを知っておけば、やみくもに掘らずに済み、海岸への負担も減らせる。
持ち物
小さな網はエビや小魚に役立ち、カニの逃げ道をふさぐこともできる。小型のスコップは砂利を崩し、岩からムール貝やカキを外すのにも役立つ。熊手は石をこじりながら、指を傷つけにくくする。バケツ、手袋、長靴を持って行けば、足元を乾いた状態に保ち、貝殻の破片による切り傷を減らせる。先の丸い千枚通しや頑丈なナイフはカキを開けるのに役立つが、扱いには注意が必要だ。マテガイ用に塩を少量入れた容器を持参する人もいる。
獲物の探し方
アサリ
砂の上に小さなU字型の穴を探す。これは呼吸用の水管だ。潮が戻って穴を覆う前に、すばやく掘る。穴がはっきりしない場合は、そのそばを踏みつけてみる。水が噴き出せば、下にアサリがいると分かる。小型のスコップと指を使って作業し、終わったら穴を埋め戻す。
カキ
カキ殻は硬く、岩にしっかり付着しているため、丸ごと傷つけずに外すのは難しい。地元では千枚通しで殻を開け、身だけを採る。手袋を着用すること。カキ殻の縁は鋭い。
マテガイ
砂を掘り、小さな穴が現れるまで進めます。塩をつけた箸で穴に触れると、マテガイが出てくることがあります。すかさずつかんでバケツに入れましょう。この方法は伝統的ですが、どこでも認められているわけではないので、まず地域のルールを確認してください。
タコとヒトデ
タコは釣りで捕ることが多いものの、小さなものなら石の下に見つかることがあります。石を慎重にひっくり返し、手で持てる大きさなら手で持ち上げます。ヒトデに特別な技術は要りません。手で拾い、不要なものは水に戻しましょう。
カニ
柔らかい針金に魚や肉の小片を結びつけ、岩の隙間に垂らしてカニが出てくるのを待ちます。手袋を着用し、決してはさみではなく本体をつかみます。カニにはさまれると痛く、皮膚が切れることもあります。
磯での安全
岩場は足場が不ぞろいで、カキの殻は薄い手袋を突き破ることがあります。滑りにくいブーツを履き、手を置く場所に注意してください。むき出しの岩の上を遠くまで歩いてはいけません。そうした場所の水は見た目より深いことがあり、潮はすぐに戻ってきます。砂の上のクラゲは刺すことがあるので、決して拾わないでください。子どもと、水が寄せてくる方向から目を離さないようにしましょう。食べる分だけを採り、地域の採取ルールに従い、小さな生き物や繁殖期の生き物はその場に残します。
干潟での数時間は、浜辺での一日と同じくらい心に残るものです。ご褒美は、海岸がどのように成り立っているかを間近に見られることです。砂の穴、石の下の生き物、水のリズム。潮に合わせて出かけ、浜辺は見つけたときのままにしておきましょう。
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