花間堂同里は、旧市街の退思園背後の路地にある旧麗則女学校を利用した宿だ。建物そのものが宿の性格を定めている。白壁、黒瓦、大きく育った木々、保存された校訓。客室と共用スペースは、背後に新築された別棟ではなく、旧校舎の中に収まっている。
退思園のほとりに残る学校
麗則女学校は1906年、退思園の二代目所有者である任伝薪によって創設され、呉江における近代女子教育の先駆けの一つとなった。校訓は一般に「誠実、勤勉、質素、慈愛」と訳され、今も敷地内に残る。改修ではアーチ回廊、古木、教室へ続く渡り廊下が残され、新しい改修は控えめに抑えられている。
ユネスコ世界遺産の退思園は、壁の向こう側にある。宿は中心部にありながら、最も人通りの多い路地からは一歩引いており、徒歩で同里を見て回るための実用的な拠点になる。
ロビー
まず広いロビーに入り、中庭は奥の扉をくぐった先に現れる。ロビーは共用のリビングのように機能し、ゆったりしたソファ、暖かい季節にレモネードや酸梅湯が用意されてきたセルフサービスの飲み物ステーション、暑い日には冷たいおしぼりと冷やしたきゅうりが置かれる。こうした心遣いは変わることもあるので、フロントで確認したい。
長い茶卓には一式の茶器が置かれ、誰も使っていなくても部屋に落ち着いた一角を生んでいる。奥へ進むとピアノ、テーブルフットボール、多肉植物、本棚が並ぶ。
中庭
ロビーの奥で中庭が開ける。白い壁に枝の影が落ち、影は風に揺れる。緑の間には草花、壁画、スイングチェア、鳥かごが置かれ、小さなバスケットゴール、東屋、鯉の池が加わって、小さくまとまった蘇州式庭園が完成している。一枚の壮大な眺めではなく小景の連なりで、ゆっくり歩くほど味わいが深まる。
敷地は二つの中庭、校舎跡、庭園エリアで構成される。古木と白壁が主役となり、増築部分は低く抑えられているので、庭は座って過ごす場所としての趣を保っている。
客室
客室はスタンダードルームと独立した棟に分かれ、密な植栽が適度なプライバシーを生んでいる。室内は睡眠、デスク、バス周りのゾーンに分かれるが、必ずしも壁で完全に仕切られているわけではない。部屋によっては青い布パネルが浴室とデスクを分け、パーティションがベッドと作業スペースを隔てている。部屋全体は見通せながら、廊下を箱のように区切った窮屈さはない。青い壁、ラグ、ベッドベンチが、黄土色のヘッドボード、床、キャビネットと対比をなしている。
デスクには同里の資料、茶器、小型冷蔵庫が置かれている。全身鏡と衣類ラックは通路部分に置かれている。浴室には柄入りの床タイル、タオルとバスローブ用の白いラダーシェルフ、ドライヤー、充実したアメニティがそろう。見た目は清楚で少しレトロ、水回りは現代的だ。
お茶、書道、麻雀
娯楽室は単なるカードルームではない。壁一面には小さな仕切りのある茶葉缶が並ぶ。床から天井までの窓の向こうには、お茶の支度がされた木のテーブル。奥には書道と茶事を兼ねた大きなテーブルがあり、筆や墨、茶器が置かれている。カーテン付きの格子スクリーンで仕切られた小部屋には囲碁、中国将棋、麻雀。さらに広い一角は読書用で、テーブルと椅子、本がそろう。雨の日や、昼食後のひとときに重宝する。
「ドゥオドゥオのパンの木」での食事
レストランの名前は、オーナーの猫ドゥオドゥオと、空想のパンの木に由来する。メニューには 桜の間に降る雪、水郷の四季を味わう、水辺の清らかな歌 といった料理が並ぶ。料理は宴会風ではなく、同里の食材とほっとする家常料理を中心としている。ダイニングはかつての学校の講堂を利用しており、堅苦しさはほとんどないものの、食事にちょっとした特別感を与えている。
朝食は中華と洋食のビュッフェで、新鮮な果物、注文に応じて調理する卵料理や麺料理もある。宿泊料金に含まれるかどうかは確認を。
実用情報
花間堂同里は、その土地らしさを感じられるデザイン性の高い拠点を求める旅行者に向いている。チェーンホテルの没個性と引き換えに、独特の趣を持つ歴史的建造物を選ぶ人に合う。門口を出れば旧市街の路地が広がり、退思園も徒歩すぐ。旧市街の中にあるため、到着方法や荷物の扱いは事前に確認しておきたい。
文化体験として、朝の散歩、夜の探索、お香作り、お茶の会などが行われてきた。写真撮影用に時代衣裳の貸し出しもあった。スケジュールは変動するため、滞在中に何が実施されるか尋ねてみよう。
このガイドの制作方法
このガイドは構造化調査と自動化を用い、情報源と重複を確認しています。日付に関わる情報は変わるため、旅行前に最新情報を確認してください。